創業の想い

 昭和38年9月、渡辺工業は個人事業として江戸川の地に誕生しました。まだ田んぼのど真ん中で地下鉄東西線も通っていない時代です。妻と二人でのスタートです。当時は電話もなく、近所にあった土木会社から型枠鉄板の修理の仕事をもらっていました。人づてで仕事が増え今の原型となる設備業界の鍛冶屋としての形が出来上がってきました。高度成長期、オイルショック、客先倒産など様々なことがありましたがそれらを乗り超えて今に至ります。

 私は30歳の頃、経理の実績を買われて傾きかけていた会社を立て直すため、雇われ社長としてある会社に出向きました、その会社が鉄工所でした。資金繰りに奔走し何とかその会社を立て直しました。当社が手形を切らないのはその時の苦しい経験から手形は絶対に切らないとの方針にしました。その後、モノづくり特に本田宗一郎、井深大への憧れもあり自ら鉄工所を立ち上げます。ひたすらモノづくりに打ち込みお客様より信頼を得て、未だにその当時の会社とはお取引が続いています。会社の規模を求めずひたすら良いものを提供し、お客様に喜んでもらう事がうれしく、褒められたことを周りによく自慢しておりました。その結果、社員を養い、家族も幸せな生活を送ることができました。

 今後も創業時からの私の想いを忘れず、お客様に喜んでいただける仕事を行い、社員が幸せになることを目標にこの会社を継続していってください。

渡辺工業株式会社 創業者